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(株)ひらく 『SDGs MTG』レポート 6月3日

(株)ひらく 『SDGs MTG』レポート

今日は、SDGsの中の「目標10 人や国の不平等をなくそう」に関して、各人の率直な考えや感想を話し合いました。

 

2022.6. 3(金)

  • ここ数年、企業内でのハラスメント問題について、経営層や管理職は頭を悩ませているね。

_ 正直、社員に対してどのように接してよいのかわからなくて困っているよ。

_ ハラスメントが注目されるようになった10年くらい前は、明らかに問題言動だと理解できる事象が多かったように思うけれど、最近は、「それもハラスメントなのか?!」と感じる内容もあるな。

_ うん。自分自身の日常言動を振り返ってみると、いつハラスメント事故になってもおかしくないなとゾッとするよ。

_ ホント、その通り。色々な専門家の話を聞くと、もう「しゃべらない・触らない・誘わない」を徹底するしかないとか・・・。

_ それって、社員とはコミュニケーションを取らないと言っているようにしか取れないけど。

_ でも、実際にハラスメント被害にあっている人が辛い思いをしているから、改善は必要だよね。

 

  • 経営者や管理職からみると、厳しい指示・指導をしている自覚はある。でもそれはハラスメント(嫌がらせや苦痛を与えること)ではなく、その本人の成長のためであり、企業活動に必要不可欠な事でもあるんだよね。

_ そうなんだよね。単なる感情のはけ口とか理由や根拠のない自分の好き・嫌いを押し付けているわけではない。「社会人としてあるべき姿」や「会社としての目的・責任」を説いているんだけどね。

_ 言い方や伝え方、表現の仕方が良くないのかな。

_ うーん。『価値観の違い』じゃないかと思う。「なぜ指導されるのか?」という意味自体を理解していないように感じるね。

_ 「価値観の違い」というより、互いにある「違い」を理解していないという事なのでは?

_ 「違い」は感じているけど、その「違い」を互いに自分の方に適合させ、「違い」を打ち消そうとしているようだ。

_ 「『違い』を理解する」という事は、やっているようでできていないかもね。

 

  • 車椅子ユーザーのために、最近は駅構内の設備や電車の乗降時のサポート体制などがずいぶん整ってきたように感じる。それは、車椅子ユーザーとそうでない人との『違い』に目が向いてきた表れとも言えるかな。

_ 多目的トイレも増えてきたしね。

_ 電車の車両には、車椅子やベビーカーを停める優先スペースを表示しているものもあるね。気兼ねなく乗車し移動できるようにという意味だよね。

_ 車椅子ユーザーは、車両内でスペースを必要とするから混雑する時間帯を避けて移動するようにしているという話を聞いたことがある。

_ 困っている事・必要な事は、その当事者でなければわからないよね。

_ そうだね。その意味からすると、最近JRの構内アナウンスに変化しているのも「当事者のニーズ」が反映されているからだそうだよ。

2~3年前までは、発車する際のアナウンスに「〇〇号車のお客様の乗車支援完了しました。△△駅で降車予定の連絡済みです。」というフレーズがあった。駅員・車掌同士の連絡ではあるが、それを構内アナウンスするのは、ホームや乗車する電車の他の乗客にも間接的に、支援が必要な人が居ることを知らせて、注意と停車時間が多少なりとも長くなることへの了解を得るためだったらしい。

でも最近は、そのアナウンスは聞かれなくなっている。聞いたところによると、乗降のサポートを受ける側の車椅子ユーザーから、アナウンスをやめて欲しいという要望が会ったらしい。構内アナウンスをされることで、乗車後に注目をされてしまうように感じるからというのが理由だとか…。

_ なるほど。

_ 確かに、注目してしまうかも。

_ うん。「何かすべきなのか?」とか「手助けが必要なのか?」とか考えて、妙に意識してしまう経験はあるよ。

_ 事実、正直なところ、車椅子ユーザーが介助者も無く一人で電車を利用する状況を、「普段・通常の状態」だとはまだ思えない自分がいるね。

_ それは、本当の意味での『バリアフリー』とは言えないよね。

_ 「普段・通常の状態」として当たり前で自然に対応できるようになるためには、様々な人が自由に安心して社会進出・活動する状況をもっと広げていくことが必要だね。

_ そうすれば、支援や介助を必要としている人達とも接する機会が増えて、必要としている事や不快な事などについて情報を得られる。それが『相互理解』という事になるね。

 

  • 『相互理解』って、やはり言うほど簡単ではないよね。

_ うん。「違いがある」という事は理解できても、それを「認める」のが難しいんだよね。

_ そうそう。「違い」をそのまま認めているつもりだけど、無意識のうちに「違い」を解消しようとしているんだ。

_ 確かに。それも、「違い」を解消し自分側に適応させようとしているな。相手に歩み寄らせようとしている。

_ だから、そこに力関係が影響して、不本意ながら相手側に適応させられる者と、自分側に適応させた者と立場の差が生まれるのかも。それが「差別」になるのかな。

 

  • 「違い」を正しく理解し認める合うために、どうすれば良いのかな。

_ 正しく「相互理解」をするには、安心感が必要だ。

_ 人間関係での安心感は、「同じところ・似ているところ」を見つけることかな。

_ そうかも。共通点があることで関係性を結びやすいし、強化されるからね。

_ 「違い」と「共通点」、その両方を相手の中に見出すことがポイントという事だね。

_ ついつい、どちらか一つに注目してしまう傾向があるから、気をつけないと。

 

以上です。

次回は2022.6.3.(金)15:00~です。

http://hi-ra-ku.com/docs/?p=6610

 

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